ホワイトプラン

ソフトバンクの発表した月1000円のホワイトプランによってケータイで電話をしない人間には使いやすくなりましたね。それでも,端末保証とインターネット接続サービスで+600円されるわけですが。

さて,値段が高い日本の携帯業界において,端末報奨金の廃止によって値段が下がると言う話が持ち上がっていますが,それが本当かどうか。

ちなみに,我が従姉妹はケータイを酷使している人間です。
月通話料が7000円(パケホーダイ4095円+NTT料金プランS)
ちなみに,月平均利用バケット数は70万パケットほどとか。(昨年の月平均の最高は88万パケット)
着うたフル使わず,何でここまで行くんだか・・・。(私は月平均12万パケット+データ通信4万パケット)
この人間が,海外で本当に安く済むか実際に計算して見ましょう。

また、ありえない前提で話している。

http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?n=MMIT0f000021122006
SIMロック解除について話しているのは良いんだけど、議論の例示が大きく間違っている。

上記記事では料金の選択肢として、このようなプランを例示している。
・端末A……端末価格6万円、月額基本料金1000円
インセンティブなし、SIMロックなし、アフターサービスなし)
・端末B……端末価格2万円、月額基本料金4000円
インセンティブあり、SIMロックあり、アフターサービスあり)

こんな料金は存在し得ない以上、持ち出すことが間違っている。
理由は明快。海外でも月々の基本料金1000円というプランは存在しないため。

もし、アメリカの料金プランを適用する形を例として考えるなら、次の料金体制が正しいと考えられます。
・端末A……端末価格6万円、月額基本料金4000円
インセンティブなし、SIMロックなし、アフターサービスなし、無料通話150分かメール300通無料、+1000円で無料分を倍。)
・端末B……端末価格2万円、月額基本料金6000円
インセンティブあり、SIMロックあり、アフターサービスあり、無料通話150分かメール300通無料)
・端末C……端末価格6万円、月額基本料金0円
プリペイド、SIMロックなし、アフターサービスなし、10000円で1年使える500分無料通話とチャージ期間中の着信を利用可能、メールは一回ごとに10円減少。データ通信不可。)

端末Cが月々の基本料金1000円じゃないか、という突込みがありえますが、プリペイドでかつ一度に10000円チャージしていることに注意してください。(1000円チャージの場合は無料通話は15分(着信有料のため時間を半分にしている。)となります。)

以上のように、メールの利用などを考えれば、確かに月々の基本料金は安くはなりますが、大幅に安くなるような議論は成り立ちません。月々6000円使う人が4000円になることはあっても、4000円使う人が2000円になるようなことはないのです。

また,新しいブックマークに入れる記事

http://d.hatena.ne.jp/ichiyu/
http://blogpal.seesaa.net/article/29007156.html

又引きで恐縮なんですが,

■[英文読書]20061216
二重国籍を認める国が広まっている。最近はインドもこの仲間入りをした。南米では多くの国が二重国籍を認めており、正確な数値は把握できないものの米国人のうち1000万人以上は二重国籍だと見られている。二重国籍は重婚のような悪いイメージも持たれているが、人の移動が自由になるにつれて二重国籍を認めるのは世界的な流れであるとの見方もある。インドでなぜ今になって二重国籍を認めたのか、それは帰化したインド人達の経済力にある。彼らに再びインド国籍を取得してもらい、インドに投資をしてもらうことを期待している。しかし完全なインド国籍ではない。海外市民権と呼ばれるものであり、選挙権はない。ただインド国籍を持っていないと不可能だった土地取得が可能になるという恩恵がある。海外市民権の創設に伴い、米国に帰化したインド人が申請している一方で、逆に土地の権利を失うことを恐れて米国に帰化できなかったインド人が帰化する動きも出ている。

Pledging Allegiances: Indian Passport Law Reflects Global Trend
(WSJ)(2006/12/15)(BRICs)(1,409 words)(Rating:4)
Readability: fog=12.80 flesch=44.60 kincaid=9.95
citizenship (16.64) india's (14.40) renshon (14.04) indian-americans (13.06) acharya (12.08) passport (11.61)


ちょっと気になるのが,二重国籍を取得する目的が「経済活動の制限をなくすため」で「政治的な権利を求めていない」というところですか。無条件で賛成をする必要はなさそう。あくまでも,現地の政治体制に適応するための一手段と言うことで。
日本で言えば,在日朝鮮人の方が求める権利の確保と言うところでしょうか。あと,イギリスだと携帯電話を購入するためと言うのもありそう。

海外の携帯電話料金その3

お題3:日本以外のほとんどの国では、端末の購入とキャリアの選択は別だてでおこなわれ、通話料と携帯端末それぞれ独立に、価格と性能・サービス競争がおこなわれます。
そもそも,海外でも日本の契約方式と同じポストペイド方式は昔からあり,これは日本の携帯電話とほぼ同じ競争が行われています。近年は日本のビジネスモデルが見直され,通信事業者が主体となりハイエンド端末を自社のSIMカードで無ければ使えない様にしてポストペイド契約限定として,大幅に割り引いて販売を始めています。「Exclusive for 〜」と表記された端末がそれです。たとえば,英Orangeでは現在ポストペイド契約者にはNokia 6233を自社SIMカードロックをして無料プレゼントするキャンペーンを実施しています。T-mobileもキャンペーンでの格安端末には,「Exclusive for〜」の文字が躍っています。ちなみに,香港やタイなどのアジア諸国では,プリペイド制度しかほとんど普及していず,そのため,このタイプの端末はほとんど存在しません。
日本と違うのは,同制度を前提として端末が開発される日本と,既に開発済みの端末を別途キャリアでカスタマイズする欧米,と言う点です。そのため,キャリアが独自サービスを先陣切って入れることは無いです。
しかし,これは新規に毎月支払う契約方式を選ぶ必要があり,

一概に高いと言うのではなく,欧米諸国では本当の意味で多種多様な料金プランを選べるので,不必要なサービスを除外しやすいというのが正確なところではないでしょうか。日本は本質的に全てのサービスを含むプランしか存在しませんので,
ちなみにアジアでは,電話代は激安ですが,その分データ通信にかなりのしわ寄せがあるため,ケータイコンテンツがほとんど普及していないと聞いています。

日本の携帯電話料金は高いのか,その2

お題1は前日の日記参照。

お題2.日本の電話の料金は高い
日本では当たり前ですが,海外では受信にも通話と同じ値段がかかる携帯電話会社が多いです。もちろんイギリスのように着信は原則無料の国もありますので,そこと比較してみるのが一番早いと思います。まずは,プリペイド電話の通話値段を。また,ある意味分かりやすいので,ハイエンド料金プランも示してみます。
http://www.cheapcalls.jp/prepaid/
ワールドSIM:1分70円(モベルコミュニケーションズ)・・・基本料金無料。受信無料。
アメリカ:T-mobileプリペイドカード・・・有効期限100ドルで1年
1分10円(100ドル一括通話料購入時)ただし,受信時も同料金
1分33円(10ドル一括通話料購入時)ただし,受信時も同料金

T-mobileポストペイドプラン(24ヶ月縛り)
http://www.t-mobile.com/
金額:39$(割引プランなし)・・・300分無料通話,1分40セント,メール・データ通信不可,5指定先通話無料,(週末昼間・平日午後9時から朝7時まで無料通話,)
金額:139$(割引プランなし)・・・5000分無料通話,1分40セント,メール・データ通信不可,5指定先通話無料,(週末昼間・平日午後9時から朝7時まで無料通話,)
メール:400通=5$,1000通=10$,無制限=15$,超過分=
ケータイネット接続=6$(ケータイ端末限定でつなぎ放題?)
社内携帯電話同士無料=7$
データ通信定額(パソコン接続可能)=50$(速度384kb)
(ただし,エリアは西海岸中心。別途記述。)

イギリス:Mobile World プリペイドSIMカード
1分29円(ただし,日本国内固定電話への国際電話は1分20円)・・・有効期限は60日以内に一度でも利用すること。チャージは10ポンド単位。
パケットフリー・・・£14.99(=3300円程度,)

Orangeポストペイドプラン(18ヶ月縛り,12ヶ月縛りだと無料通話が半分に。)3G適応可能
(メール中心のDolphin,固定電話との通話中心のRacoon,夜や週末に使うCanary,全サービス希望のPanther
http://shop.orange.co.uk/shop/yourplan/online
Dolphin £19・・・通話1分12p(発信・着信,他携帯は35p),テキスト送受信一回15p(通話75分,メール225通無料)
£35・・・通話1分15p(発信・着信,他社携帯は40p) ,テキスト送受信無料(無料通話550分)
Racoon £35・・・通話1分12p(着信・固定電話は無料,他社携帯は35p),テキスト送受信一回12p(無料通話550分,メール220通無料)
Panther£75・・・通話1分12p(発信・着信,他社携帯は35p),テキスト送受信無料(無料通話1600分,オフピーク時のモバイルネット利用無料,)

VodafoneUK(18ヶ月縛り,月額,通話は1分単位,着信も同料金)

£20・・・75分無料通話・携帯キャリアサイト接続無料+週末割引か100通メール受信無料を選択
(通話18p,他社携帯40p,データ通信£2.35/MB,メール一通12p,特定番号割高)
£35・・・500分無料通話・メール100通無料・携帯キャリアサイト接続無料+無料通話5割増・メール250通無料か,メール1000通無料を選択
(通話10p,他社携帯35p,データ通信£2.35/MB,メール一通12p)
£75・・・1200分無料通話・メール250通無料・携帯キャリアサイト接続無料+無料通話5割増・メール500通無料か,メール1000通無料+週末割引を選択
(通話18p,他社携帯40p,データ通信£2.35/MB,メール一通12p)


(参考:日本の料金プラン,通常申し込み可能な一番割高なプランを想定)
NTTDocomo(いちねん割引+家族割1年目,iモード基本使用利用料210円除く,無料通話をデータ通信やメールへ移行可能)
タイプSS2340円・・・1分42円(着信無料),メール送受信1回3円(全角100文字,無料通話25分)
タイプM4504円・・・1分29.4円(着信無料),メール送受信1回3円(無料通話142分)
タイプLL9964円・・・1分14.7円(着信無料),メール送受信1回3円(無料通話733分)
データ通信1800円/MB
パケ・ホーダイ4095円・・・携帯サイト接続・メール無料,データ通信0.021円/パケット=180円/MB
バケットパック10・1000円・・・メール含む全てのデータ通信0.1円/バケット(1000円無料)
(データ通信プランは別途)
SoftBankMobile・・・プリペイドプラン1分120円(1秒単位課金)

注意:E-mail送信料金(文字のみ)
ワールドSIM:1回90円(モベルコミュニケーションズ)
アメリカ:T-mobileプリペイドカード・・・受信無料,送信10円
イギリス:1回26円
日本の携帯電話:送受信3円
日本のプリペイド携帯電話:送受信1回5円
http://mb.softbank.jp/mb/prepaid/about/price_plan.html

150ドル支払ったときの無料通話時間(料金プランは一番150ドルに近いものを利用,差額分は有料通話したと見なす)
日本・・・1250分(着信無料)
ワールドSIM・・・1500分(着信でも消費)
Orange・・・1600分(着信でも消費)
OrangeRacoon・・・770分(着信無料)
VodafoneUK・・・1800分(着信でも消費)
T-mobile・・・5020分(着信でも消費)

50ドル支払ったときの通話時間
日本・・・155分(着信無料)
ワールドSIM・・・300分(着信でも消費)
OrangeRacoon・・・175分(着信無料,月25£)
VodafoneUK・・・75分(着信でも消費,月20£)
T-mobile・・・600分(着信でも消費)

結論から言えば,日本は料金プランの選択肢が低いだけで,同じ使い方をする限りにおいては値段に大差はないといえます。通話と携帯メール両方使うヘビーユーザーはその価格メリットを遺憾なく享受することが可能です。
 ただし,日本は通話料金における無料通話が極端に少なく,欧米は受信時もかけたときと同じ料金がかかり,メールなどの電話以外の機能が本質的に割高,という違いになります。また,プラン指定以外の使い方をしたときの料金の割高さは日本の比ではありません。
ただ,日本は通話に特化したプランが無く,それが割高な印象を与えていることは間違いない事実です。電話だけのプランを考えたときは,日本の携帯電話料金は,通話代金の引き下げを考慮する必要は在ります。または,SoftBankの旧プランにおけるバリューパックダイアのような基本料金20000円(無料通話1000分)の料金を用意するべきでしょう。これの10年超過プランでは基本料金10000円で無料通話1000分は,諸外国とまったく引けを散らなくなります。
 これらの違いは携帯電話会社キャリアの戦略設定によるものが多く,ナンバーポータビリティ外資の導入によって料金プランの値下げに繋がると言う議論自体が怪しいものだと言わざるを得ないでしょう。欧米でも,日本と同じ使い方をすれば(これ重要),日本と同じ金額となります。

MM11/13日号を読んでいて,気になったこと。
今回,全ての回答者の方は以下の内容を前提として使っておりました。
1.日本の携帯電話の端末の値段は高い。
2.日本の電話の通話料金は高い
3.日本以外のほとんどの国では、端末の購入とキャリアの選択は別だてでおこなわれ、通話料と携帯端末それぞれ独立に、価格と性能・サービス競争がおこなわれます。

しかし,私自身は欧米諸国はアメリカとイギリスにしかいったことはありませんが,そこの携帯電話ショップやパンフレットと書いてある内容と一致しないように思えました。そこで,実際に具体的な数字をすらべて見ることにしました。英語圏しか調べていないのは,単純に英語しかわからないだけです。

お題1:日本の端末は海外の端末に比べて割高である。
上記のようなことはほぼ全ての方がおっしゃられているかと思いますが,実際に調べてみましょう。
以下のサイトは,海外から携帯電話を輸入して販売している会社です。
http://www.mlc-trading.com/
また,アメリカの電話端末代金はウォルマートやebayの通販サイトで分かるかと思います。
http://www.walmart.com/catalog/catalog.gsp?cat=542371&fromPageCatId=3944
http://stores.ebay.com/

実際に海外の端末を購入された経験がある方はお分かりに成るかと思いますが,ノキア製であっても200万画素デジカメ内蔵・フルカラー液晶・特徴的なギミック変形つきという高品質携帯電話の値段は日本製端末と大差ありません。むしろ割高かもしれません。
2006年11月15日データ
NEW SONYERICSSON W950i(Walkman,)・・・$599(=70000円強)
SAMSUNG E900(120万画素,PDA機能,E-mail,BluetoothGSM)・・・$259.99(=30000円強)
MOTOROLA K1M KRAZR K1 CDMA VERIZON SHIP・・・$199.99(=23000円強)
サムソンSGH-Z540(706SC,GSM/W-CDMAデュアル)・・・41000円
ノキアN80・・・78000円
パナソニックVS7(P901)・・・33000円
幸い,日本でもソフトバンクモバイルスーパーボーナスという月賦販売を始めたことで,端末の正式な標準希望小売価格が分かるようになりました。その値段と比べてみます。
ソフトバンク706SC・・・49800円
ソフトバンク905SHワンセグ対応端末,W-CDMA)・・・64,080円

携帯電話の端末の値段の高さは,日本メーカーの競争力ではなくむしろキャリアが端末の仕様を策定することによるハイエンド機種しかないことに起因していると考えられます。低機能端末が高値で売られていることは起こっていませんし,日本の端末が海外ではありえない高値であることも、嘘であることがお分かりかと思います。日本であっても、ヤフオク使えば格安の端末が手に入ります。N900iなんて、中古で1000円ほどですし。仮に日本の端末が割高とどうしても主張するのであれば、SAMSUNG E900のように一昔前の機能の見た目ハイエンド端末が海外は非常に安いと主張するべきでしょう。

 ただし,欧米では5000円程度のモノクロ液晶で電話帳しか表記できない端末が文房具屋などで販売されています。このような端末が無いために,日本の端末は高止まりしていると見なされると考えられます。また、この分野は、日本メーカーは採算取れる値段で作れません。
例:Nokia1122(モノクロ,ショートメッセージのみ)・・・4000円〜10000円